いくつかの大学でお仕事をさせてもらっている僕だが、今日、来年度のシラバスをひととおり書きあげることができた。とりあえず一安心だ。
シラバスを書く、という場合、それには大きく二種類がある。ひとつは、今年度から継続して行う授業(つまり今年度と同じ授業)にかんするもので、もうひとつは、来年度新しく始める授業にかんするものだ。前者については、今年度の反省点を生かしながら微調整をすればよいだけなので、作業にそれほど時間はかからない。それに対して後者のほうは、ゼロからつくる必要があるので、時間だけでなくエネルギーもかなり使うことになる。ただ、授業の内容を考えること自体はとても楽しい。全15回から成る「ストーリー」を組み立てる「脚本家」になったつもりで作業を進めるからだ。プレッシャーに感じるのは、履修する学生の性格や規模が見えないなかでシラバスを書かなければならないからだ。先ほどの比喩を続けるならば、こちらが優れた「ストーリー」を完成させたと思っても、それが「視聴者」にとって快いものであるとはかぎらない。「脚本家」の自己満足に終わる可能性もじゅうぶんあるのだ。
そういうわけで、新しい授業のシラバスの場合は、最後の「確定」ボタンを押すのが、正直たいへん怖い。今回も、何度か書き直しをしたあと、最後は半ば勢いで「確定」にしてしまった。もちろん授業が始まったあとで調整はできるのだが、シラバスは基本的には「履修者との約束事を記したもの」であるので、内容を大きく変えることはできない。
実際の授業、うまくいくことを祈るのみだ。そのために準備だけはきちんと進めておきたい。
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