研究発表のためのスライド作り

7月頭にロンドンで研究発表をさせてもらうのだが、今、それに向けて鋭意準備を進めている。大学院時代から数えると約10年「研究者」として生活をしているので、学会で自分の研究内容について口頭発表を行うというのは、すでに何度も経験しているのだが、今回は、ひとつ、初めてのことにチャレンジしている。それは、PowerPointのスライドを使って報告を行う、ということだ。これまでは、国内国外問わず、議論の内容をまとめた紙の資料(ハンドアウト)を準備して、聴衆にはそれを見ながら話を聞いてもらう、というスタイルでやってきたのだが、今回は、短い時間のなかで外国人の聴衆に議論の骨子を理解してもらう必要があるため、とにかく「インパクト」が重要と考えたわけだ。文字だらけの紙の資料では、興味をもってもらえない可能性が高い。

 研究発表用のスライド作成は初めてということで、最初は不安だったが、いったん作業を始めると、これが意外にも楽しいことがわかった。作成の過程でとくに気を使っているのが、「視覚的に美しいかどうか」ということだ。これは別に、フォントを凝ったものにするとか、背景を綺麗なものにするとかいう話ではなく、「目に優しいかたちで情報を提示する」ということだ。情報それ自体がどんなに重要なものでも、それが聴衆の目にスムーズに入っていかないと意味がないわけで、そのためには、こちらのスライドは整理整頓されたものでなければならない。

 本番まであと1ヶ月弱。資料の調査や読み上げ原稿の執筆は大変だが、スライド作りだけは楽しんでいきたい。

つねに多くのことを学びつつ年をとる―勝又泰洋の学問日記―

このサイトでは、学者の卵である私、勝又泰洋が、日々の勉強・研究について(もっぱら自身の備忘のために)簡単な文章をものしています。サイト名の「つねに多くのことを学びつつ年をとる」は、古代ギリシアの政治家ソローンによる詩の一節です。これを座右の銘として、毎日マイペースに学問に励んでいます。

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