正月中の作業場

昔から自宅で勉強をするのが苦手だ。なので、なにか作業をするときには、必要な本・書類、あとはノートパソコンをかばんに入れて、どこか別の場所へ赴くことが多い。「ノマドワーカー」の正確な定義を知らないが、この表現は好きなので、自称している次第である。

 「どこか別の場所」というのは、僕の場合、もっぱら大学の図書館なのだが、正月中は問題が発生する。なぜなら、完全に閉まっているからである。これについては毎年残念な気持ちになるが、正月に開いている図書館というのもまた奇妙なので、あきらめている。

 では、どうしても自宅にいたくない僕が、毎年この時期にどこで作業をしているのかといえば、人の出入りの多い(そしてもちろん長居のしやすい)レストランないしフードコートである。「人の出入りの多い」というと、勉強には不向きではと思われるかもしれないが、僕の場合、これは逆に必須条件なのだ。もともと静かな環境が得意ではないというのもあるが、じつはもっと大きな理由がある。

 それは、にぎやかな、大所帯の家族連れにたくさん出会えるから、というものだ。正月ということで、当たり前だが、一堂に会した家族が外へ出る機会が増え、彼らの向かう先は、しばしばレストランやフードコートになる。好きな人と、好きな話をしながら、好きな料理を食べる、そんな彼らは、パーティー気分で時を過ごしているはずだ。僕は、そんな彼らの楽しそうな雰囲気を、それこそ「おすそわけ」してもらいながら、作業をしたいのだ。

 今日も先ほどまで某外食チェーン店で作業をしていた。周りには家族連れがたくさんいて、とても幸せな気分だった。今は自宅でその余韻に浸りながらこの文章を書いている。

 さて、明日はどこへ行こうか。

つねに多くのことを学びつつ年をとる―勝又泰洋の学問日記―

このサイトでは、学者の卵である私、勝又泰洋が、日々の勉強・研究について(もっぱら自身の備忘のために)簡単な文章をものしています。サイト名の「つねに多くのことを学びつつ年をとる」は、古代ギリシアの政治家ソローンによる詩の一節です。これを座右の銘として、毎日マイペースに学問に励んでいます。

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