「哲学の道」での気分転換

僕は京都に住んでいるが、仕事が休みの土日に、この土地のいわゆる「観光スポット」に足を運ぶことがある。ただ、もちろん観光を目的とするわけではなく(もう何年も住んでいるので、有名な寺社仏閣にいまさら感動などしない)、頭をリフレッシュさせるためにそういった場所に赴くのだ。僕の場合、午前中から本を読んだりキーボードを叩いたりしていると、ちょうど「おやつの時間」くらいに頭が動かなくなり、外出したい気分になってくる。要するに気分転換ということだが、そのためには、のんびりと楽しそうに時間を過ごしている人が数多くいる「観光スポット」はちょうど良いのだ。

 そういったスポットのなかでも、とくに僕が気に入っているのは、「哲学の道」だ。ここは、たいてい、人の数が多すぎも少なすぎもせず、なにより考え事をしながら歩くのに最適だと思っている。さすが、かの西田幾多郎が思索のために使っていた、といわれるだけある道だ。そこで今日も、「論文のアイデアが浮かんできてほしい」という思いとともに、ここを散歩コースのひとつにしてみた。ただ、僕のような人間が「哲学の道」を使ったところで、西田のように上手く脳内整理ができるはずもなく、ただ歩いただけで終わってしまった。

 とはいえ、収穫がゼロだったわけではない。帰り道でたまたま試食させてもらった「八ッ橋ショコラ」がとても美味しかったのだ(店員さんは僕のことを完全に観光客だと思っていたらしい)。疲れた脳にとびきり良質の糖分を与えることができたわけなので、今日は結果オーライということにした。

つねに多くのことを学びつつ年をとる―勝又泰洋の学問日記―

このサイトでは、学者の卵である私、勝又泰洋が、日々の勉強・研究について(もっぱら自身の備忘のために)簡単な文章をものしています。サイト名の「つねに多くのことを学びつつ年をとる」は、古代ギリシアの政治家ソローンによる詩の一節です。これを座右の銘として、毎日マイペースに学問に励んでいます。

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