蔵書の整理

数日前から神奈川の実家で過ごしているが、今日は、かなりの時間をかけて、蔵書の整理をした。僕の部屋は、長らく「書庫」となってしまっていて、文字通り「足の踏み場もなかった」ので、大規模な整頓作業が必要だったわけだ。諸悪の根源は、(普段過ごしている)京都から、ひとまず不要な本を後先考えずにこちらに送り続けていたことにある。ここ数年、大掃除の時間をつくることができていなかったので、部屋は、京都から届けられた段ボール箱でいっぱいになっていたのだ。

 僕自身、どの箱にどの本が入っているか皆目わからない状態だったので、今日の主たる作業は、箱から出した本をジャンルごと(たとえば「文学」「思想・哲学」「文化史」「言語」など)に分ける、というものだった。図書館司書になった気分で作業を進めていたが、これはじゅうぶん「知的活動」と呼ぶに値するものだと思った。基本的には、背表紙にあるタイトルを見て分類をしていくだけだが、それまで隣同士置かれることがなかった本がひとつのところに並ぶと、そこで一種の「化学反応」が起こるのだ。具体的にいうと、僕の頭のなかで、それらの本の内容がリンクしあい、何かしら新しい意味が生まれていく、というわけだ。本の整理は、「知のネットワークづくり」といいかえても良いかもしれない。

 予想していたことだが、今日で作業のすべてを終わらせることはできなかった(整理の対象が本なので、途中で面白いものを見つけると、どうしても読み始めてしまい、作業ペースが一気に遅くなるのだ)。あと2日こちらにいるので、可能なかぎりきれいにして京都に帰れればと思っている。

つねに多くのことを学びつつ年をとる―勝又泰洋の学問日記―

このサイトでは、学者の卵である私、勝又泰洋が、日々の勉強・研究について(もっぱら自身の備忘のために)簡単な文章をものしています。サイト名の「つねに多くのことを学びつつ年をとる」は、古代ギリシアの政治家ソローンによる詩の一節です。これを座右の銘として、毎日マイペースに学問に励んでいます。

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