NHK文化センター梅田教室にて、私が毎月第一月曜に担当している「知るほどおもしろギリシア神話」の次回の案内です。日時は、2019年8月5日(月)10:30~12:00です。オウィディウス『変身物語』にみえる「大洪水」の物語をご紹介します。人間たちの悪行に耐えかねた神々の王ユッピテルが、地上に大規模な洪水を引き起こすことで、人間たちを滅ぼしてしまうのです。オウィディウスは、類稀な文人的センスで、この大事件の経過を非常に鮮やかに描いており、これには誰もが感嘆するはずです。
「大洪水」といえば、(旧約聖書の)『創世記』に描かれる、いわゆる「ノアの箱舟」の物語が有名でしょう。また、メソポタミア神話の主要資料である『ギルガメシュ叙事詩』にも、仙人ウトナピシュティム(主人公ギルガメシュの援助者)が過去に経験したという大洪水の物語が出てきます。オウィディウスの神話とけっして無関係ではないこれらの物語も、当日は取り上げる予定です。
これらの内容にご興味のある方は、ぜひお申し込みのうえ、ご参加ください。(おまけで載せた下の絵は、ルーヴル美術館に所蔵されている、アントーニオ・カッラッチ《大洪水》です。)
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