通年で担当したラテン語の授業、今日が最終回で、先週実施した期末試験の返却と解説を行った。
まずはとにかく学生たちにおつかれさまと言いたい。この授業は、8:45から始まる1限にあてられていたので、出席するだけで重労働という者も多かっただろう。しかも、毎回、開始と同時に小テストを実施し、これを受けることが出席のしるしだったので、そう簡単に休むこともできなかったはずだ。全32回を駆け抜けてきた彼らの心境はどのようなものだろうか。教師側から言わせてもらうと、非常によく勉強してくれたと思う。それは、今回の期末試験の平均点の高さが証明していることだ。
振り返ってみると、やはり反省点がいくつか出てきてしまう。最大のものは、知識の体系化のためにもう少し工夫をするべきだった、ということだ。週一で一年間かけて教科書を終わらせるという進め方だったのだが、どこか間延びしてしまったという感は否めない。無責任な話だが、学期の途中、自分がいま何をやっているのかわからないと感じた学生は多かったのではないかと推測している。
ある外国語を初めて学ぶ際、あまりに文法に時間をかけすぎるのはよくないと僕は個人的に思っている。わからない箇所があってもよいので、ある程度スピーディーに文法を終わらせ、読解のステージに入ったときに、また文法の復習をすればよいのだ。文法をゆっくり進めることの利点ももちろんあるが、個々の知識がうまくつながらないという事態も生んでしまい、これは深刻な問題だと思う。来年度は、教科書の内容を先取りする「まとめ」のプリント(たとえば品詞ごとのそれ)を早い段階で学生に配ってしまい、全体像をつかみやすいようにしようと考えている。これが「地図」として機能すれば、学生たちが「遭難」する可能性は減るのではないだろうか。
ただ、このままの勢いで明日からいきなりそのプリントの作成を開始するというのではなく、その前にまず一定期間自分の頭をクールダウンさせようと思う。すぐれたアイデアは、熱すぎる場所からは出てこないはずだ。先生も、いったん、ごくろうさまでした。
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