アメリカの神話学者ジョーゼフ・キャンベル(1904~1987)の主著『千の顔をもつ英雄』(日本語訳(二分冊の上巻)については下記リンクを参照)は、映画の《スター・ウォーズ》シリーズを生んだ書物として知られている。ジョージ・ルーカス本人がこのことを公に認めている(たとえばインタビューなどで)ということもまた、周知の事実だ。
ただ、僕が知っているのは、これだけ、つまり、「『千の顔をもつ英雄』が《スター・ウォーズ》の制作に影響を及ぼした」ということだけで、その影響が具体的にどのようにあらわれているのかについては、ほとんど知識がない。というのも、そもそも映画の中身のことを断片的にしか知らないからだ。少し前に公開されたエピソード8(「最後のジェダイ」)も見ていない。かなり昔テレビで見たものについても、記憶にほとんど残っていない。あとは本やインターネットで得た雑多な情報が頭のなかに入っているだけだ。
神話とポップ・カルチャーの関係性に興味をもっている者として、これではまずいと以前から思っている。そこでこの春休み(ちょうど昨日、大学の講義がすべて終わった)、時間を見つけて、《スター・ウォーズ》の勉強をしようと思っている。ただ、「勉強」といっても、やることは、買うだけは買ってある「オリジナル・トリロジー(=エピソード4・5・6)」と「プリクエル・トリロジー(=エピソード1・2・3)」のDVDを注意深く見るだけだ。二つのうち、「オリジナル・トリロジー」のほうが、『千の顔をもつ英雄』の議論と深い関係があるらしい(日本語訳(下巻)「解説」297頁)ので、まずはこちらを見てみたい。
この「春休みの宿題」、肩肘張らず、楽しく取り組みたいと思う(面白い発見があれば、このブログでも話題にするかもしれない)。
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